ニートの定義と年齢
まず、ニートの定義を確認しておきましょう。厚生労働省によると、ニートとは「15~34歳の非労働力人口のうち、家事も通学もしていない者」を指します。
つまり一般的には、ニートと呼ばれる年齢は34歳までということになります。ただし、35歳以上でも「若年無業者」に含まれることがあり、その場合は「中年ニート」や「中年無業者」と呼ばれます。
年齢別のニートの現状
では、実際にニートの年齢別の割合はどうなっているのでしょうか。総務省統計局のデータを見てみましょう。
年齢層 | ニートの割合 |
---|---|
15~19歳 | 2.9% |
20~24歳 | 3.5% |
25~29歳 | 4.5% |
30~34歳 | 3.6% |
35~39歳 | 4.0% |
このデータを見ると、20代後半から30代にかけてニートの割合が高くなっていることがわかります。特に、25~29歳では4.5%と最も高い数値を示しています。
また、34歳を超えると「中年ニート」に分類されますが、35~39歳でも4.0%とニートの割合は高いままです。つまり、ニートの問題は若者だけでなく、中年層にも広がっていると言えるでしょう。
年齢別の社会復帰のポイント
年齢によって、ニートからの社会復帰の難易度は異なります。ここからは、年代別の社会復帰のポイントを解説していきます。
10代・20代前半
10代や20代前半は、年齢が若いことが強みです。社会人経験が浅くても、ポテンシャルを評価してもらえる可能性が高いでしょう。
まずは、ハローワークや就職支援サービスを活用して、自分に合った仕事を探してみることをおすすめします。アルバイトから始めて、徐々にステップアップしていくのも良い方法です。
20代後半・30代前半
20代後半から30代前半になると、即戦力としての採用を求められるケースが増えてきます。ニート期間が長いと、就職への壁は高くなるでしょう。
しかし、必要なスキルを身につければ、正社員としての就職も十分可能です。資格取得や職業訓練など、自分の市場価値を高める努力が求められます。
30代後半以降
30代後半以降は、ニートからの就職が最も難しい年代と言えます。長期間のブランクがあると、採用への障壁はかなり高くなってしまいます。
ただし、希望は十分にあります。まずは、ハローワークで相談してみましょう。その上で、実績作りのためにボランティアや インターンシップ、パートタイムの仕事などにチャレンジしていくことが大切です。
また、起業や独立という選択肢もアリです。自分の得意分野を活かせるフリーランスとして活躍することも、立派な社会復帰と言えるでしょう。
スキルを身につけて社会復帰を有利に
社会復帰をすることはゴールではなくスタートです。復帰を果たした後に継続することができるのか、社会に適応していけるのか、といったことが重要になります。
その際に、スキルを持って社会復帰を果たせると有利になるでしょう。職場環境に馴染めるのかなど、その他にも障壁となることはありますが、自身のスキルを活かせる仕事に就くことはおすすめです。
リゾートバイトでスキルを獲得
スキルと聞くと、ハードルが高いものに思われがちですが、一定の経験をすることで得られるものもあります。例えば、接客業のスキルなどは、追求すると奥深いものですが、一定の経験を積むことで得られるものも多くあるでしょう。
その経験を積む場として、リゾート地で住み込みで働くリゾートバイトがおすすめです。リゾートバイトは、ホテルなど宿泊施設での仕事が豊富にあり、接客や調理などのスキルを得ることに適しています。住み込みで働きながら覚えるので、一気に覚えられることに加えて、ホテルのホスピタリティを学ぶことができます。
また、ニートからの第一歩目としてもリゾートバイトは最適です。全国からスタッフが集まってくるリゾートバイトは、全員が一から人間関係を構築していくので、既存の人間関係から解放されます。
通常のアルバイトや就職をした場合、すでに人間関係が出来上がっている中に飛び込むことになりますが、リゾートバイトは全員が同じスタートラインです。
まとめ
ニートからの社会復帰に年齢制限はありません。大切なのは、前を向いて一歩ずつ進んでいく勇気と努力です。10代・20代は挑戦のチャンス、30代以降は専門性を高めることが鍵を握ります。支援機関の力も借りながら、社会復帰への道を見つけていきましょう。
ニートを脱するきっかけは、人それぞれ。例えば、リゾートバイトに参加して、新しい環境に飛び込んでみるのもおすすめです。そこで得た気づきが、社会復帰への原動力になるかもしれません。
焦らずじっくりと、しかし諦めずに前を向いて。ニートは何歳からでも、社会復帰のチャンスは必ずあります。自分を信じて、一歩ずつ歩んでいきましょう。