フリーターの末路とは?データから見るフリーターの将来に潜むリスク

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2024.06.06(最終更新

フリーターとは、15歳から34歳までの若者で、パート・アルバイトとして働いている人を指します。総務省統計局の労働力調査によると、2022年のフリーターの数は132万人で、近年は減少傾向にあります。

一方で、35歳以上の中高年フリーターは52万人に上ります。フリーターを選択する理由は様々ですが、「自由な時間が欲しい」「正社員として働く自信がない」といった理由が挙げられます。

しかし、フリーターを長く続けることで、将来的に様々なリスクが生じる可能性があります。ここでは、信頼できるデータを基に、フリーターの将来に潜むリスクと、その対策について考えていきます。

フリーターの収入と貯蓄の現状

フリーターの平均年収は、正社員の半分以下と言われています。厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、正社員の平均年収は約508万円なのに対し、フリーターを含む非正社員の平均年収は約198万円でした。

また、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」(2022年)によると、20代のフリーターの平均貯蓄額は約80万円で、同年代の正社員の平均貯蓄額160万円の半分程度にとどまっています。

収入が低く、貯蓄も十分でないことから、フリーターは将来的な経済的リスクを抱えていると言えるでしょう。

正社員とフリーターの収入と貯蓄額の差
フリーターは収入面で、正社員の人々よりも大幅に劣る傾向にあるというデータが出ています。

将来の年金受給額の差

フリーターの老後の生活を支える年金についても、正社員との差が大きくなる傾向にあります。厚生労働省の資料によると、国民年金のみに加入した場合、40年間保険料を納めたとしても、受給額は月額6万5000円程度(2023年度価格)にとどまります。

一方、厚生年金に加入した正社員の平均的な年金額は、夫婦2人で月額22万円程度(2023年度価格)と、大きな差があります。現役時代の収入格差が、老後の年金受給額にも影響を与えることになるのです。

フリーターの場合、国民年金のみの加入となることが多いため、老後の生活を支える年金額が少なくなってしまう傾向にあります。一方で、フリーターでも一定の条件を満たせば、厚生年金に加入できる場合があります。

例えば、週の所定労働時間が20時間以上、月収が8.8万円以上、雇用期間が1年以上見込まれるなどの条件を満たせば、厚生年金の適用を受けられます。

フリーターの中には、厚生年金に加入できる条件を満たしているにも関わらず、加入していない人も少なくありません。将来の年金受給額を増やすためにも、できる限り厚生年金に加入しておくことが重要です。

結婚・出産・子育ての困難さ

フリーターの収入の低さは、結婚や出産、子育てにも影響を及ぼします。国立社会保障・人口問題研究所の「第15回出生動向基本調査」(2015年)によると、30代前半の未婚者のうち、正社員の85.5%が「いずれ結婚するつもり」と回答したのに対し、非正規雇用者では69.0%にとどまりました。

また、厚生労働省の「21世紀成年者縦断調査」(2012年)では、30代前半の男性フリーターの46.4%が「結婚資金が足りない」ことを結婚しない理由に挙げています。

子育てにおいても、内閣府の試算では、子供1人を大学卒業まで育てるのに約1,000万円の教育費がかかるとされています。フリーターの収入では、結婚や出産、子育てに必要な資金を確保することが難しいと言えるでしょう。

正社員になる難しさ

フリーターから正社員への転職も、簡単ではありません。独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査によると、フリーター期間が長くなるほど正社員への就職率は低下する傾向にあります。

フリーター期間が5年を超えると、就職率は20%程度まで下がってしまいます。年齢を重ねるごとに、企業が求める経験やスキルを身につける機会が減っていくことが、正社員への道を狭めている要因と考えられます。

また、フリーターの経験が長くなるほど、企業側も正社員としての適性を見極めづらくなります。正社員経験のない人材を採用するリスクを避けるため、フリーター経験の長い人の採用に二の足を踏む企業も少なくありません。

フリーターから正社員への転職を目指すなら、できるだけ早い段階で行動を起こすことが重要です。企業が求める経験やスキルを身につけるためにも、アルバイトを掛け持ちしてでも、正社員に近い働き方を経験しておくことが有効でしょう。

フリーターのままでいることへの不安

こうした状況を踏まえ、多くのフリーターが将来への不安を抱えています。内閣府の「若者の意識に関する調査」(2022年)では、フリーターの61.4%が「将来が不安」と回答。「生活が苦しい」と答えた人も45.7%に上りました。

フリーターを続けることで、経済的な不安定さだけでなく、精神的な負担も大きくなっていくことがうかがえます。将来への展望が描けないことが、フリーターの心理的な不安を助長しているのです。

フリーターのまま一生過ごすことがイメージできないからこそ、不安に駆られる思いをしているはずなので、何か行動を起こす必要があるかもしれません。

フリーターのリスク回避に向けて

では、フリーターのリスクを回避するためには、どのような対策が考えられるでしょうか。

1. 正社員を目指す

最も有効な方法は、できるだけ早い段階で正社員を目指すことです。年齢が若いほど、未経験でも正社員として採用されるチャンスがあります。ハローワークや民間の就職支援サービスを活用し、自分に合った企業を探していくことが大切です。正社員経験のない人材でも、ポテンシャルを評価してくれる企業は存在します。

2. スキルアップを図る

正社員を目指す上で、自分の市場価値を高めることも重要です。資格取得や職業訓練など、スキルアップの機会を積極的に活用しましょう。フリーターとしての経験を、正社員として活かせる強みに変えていくことが求められます。アルバイト先で正社員に近い仕事を任せてもらうなど、少しずつステップアップを図っていくことが大切です。

3. 貯蓄と資産形成

収入が限られる中でも、できる範囲で貯蓄と資産形成に取り組むことが大切です。節約を心がけながら、少額からでも投資信託などの金融商品を活用し、将来に備えていくことが望まれます。老後の生活を支える資産を、少しずつでも積み上げていく努力が求められるでしょう。

4. 社会保険への加入

フリーターでも、条件を満たせば社会保険に加入できる場合があります。厚生年金や健康保険への加入は、将来のリスクに備える上で重要な意味を持ちます。雇用先の社会保険の加入条件を確認し、できる限り加入するよう努めましょう。

これら全ての要素を満たしているリゾートバイトでフリーター脱却!

フリーターの末路として予測されるリスクを避けるために、4つの対策をご紹介しましたが、その全てを満たしているのがリゾートバイトです。

リゾート地に住み込みで派遣社員として働くことが基本となるリゾートバイトでは、ホテルなどの宿泊施設でのお仕事が中心です。

リゾート地は慢性的な人材不足に悩む施設が多く、リゾートバイトでの仕事ぶりで信頼を勝ち取ることで正社員登用への道が開ける可能性があります。

また、ホテル等で働くことでスキルアップをする事ができ、接客業などの就職活動に良い影響を与えてくれるでしょう。貯蓄については、寮費・水光熱費・食費が無料の施設が多く、収入のほとんどが手元に残ります。

そのお金を活用して、カフェを開業するなども考えられます。最後に、社会保険についても、派遣契約なので加入する事が可能です。

このように、今フリーターで将来に不安を抱えている人は、リゾートバイトを検討してみることで、明るい道が見えてくるかもしれません。

リゾートバイトとは

終わりに

フリーターを長く続けることは、将来的な経済的リスクを高める可能性があります。収入の低さ、貯蓄の少なさ、年金受給額の差、結婚・出産・子育ての困難さなど、様々な課題が潜んでいます。

一方で、正社員を目指すことやスキルアップ、貯蓄と資産形成などの対策を講じることで、リスクを軽減することができるでしょう。フリーターの将来に不安を感じている人は、今すぐ行動を起こすことが大切です。

一歩ずつ、自分の理想の人生を実現するために、具体的な一歩を踏み出していきましょう。社会の変化とともに、働き方の多様化が進んでいます。

正社員という働き方が全てではありませんが、将来のリスクに備えるためには、フリーターという働き方の課題を正しく認識し、できる対策を講じていくことが重要です。

自分らしい働き方を追求しながら、将来の安定も確保できるよう、賢明な選択を心がけたいものです。

この記事書いた人

株式会社グッドマンサービス

山口 翔平