20代で仕事を辞めたい・疲れたと感じたら… 原因と対処法

働き方

2024.06.21(最終更新

20代は、社会人としてのキャリアを始めたばかりの時期であり、仕事に対する期待と不安が入り混じる時期でもあります。しかし、厚生労働省の調査によると、20代の離職率は他の年代に比べて高く、20代前半では約3割、20代後半でも15~20%程度の人が離職しているという現状があります。仕事を辞めたいと感じること自体は、決して珍しいことではありません。大切なのは、自分を責めるのではなく、冷静に状況を分析し、適切な対処法を見つけることです。今回は、20代で仕事を辞めたい・疲れたと感じる主な理由と、その対処法について詳しく解説します。

20代が仕事を辞めたい・疲れたと感じる主な理由

厚生労働省が令和3年に行った調査では、20代の離職理由として、労働条件や人間関係、仕事内容への不満が上位に挙げられています。具体的には、以下のような理由が考えられます。

仕事内容への不満やストレス:自分のスキルや興味と合わない仕事を任されている、仕事量が多すぎる、などの理由で仕事にやりがいを感じられない状態。

上司や同僚との人間関係の問題:パワーハラスメントや性格の不一致などから、職場の人間関係に悩みを抱えている状態。

ワークライフバランスの崩れ:長時間労働や休日出勤が常態化し、プライベートな時間が確保できない状態。

キャリアへの不安や迷い:自分のキャリアの方向性が見えない、スキルアップの機会が少ない、などの理由で、将来に不安を感じている状態。

これらの理由は、個人によって異なりますが、多くの20代が共感できる悩みではないでしょうか。このデータは、実際に離職をした人の理由となっていますが、現在進行形で「辞めたい・疲れた」と感じている人の原因にも近いものがあると考えられるでしょう。

20代の主な離職理由
20代で離職を決意する人は少なくありません。

仕事を辞める前に試すべき対処法

仕事を辞めたいと感じた時、すぐに退職を決断するのではなく、一度立ち止まってできることをしてみることをおすすめします。

例えば、上司や人事部門に相談をしてみてはいかがでしょうか。会社側も採用には費用がかかっていることや、上司にとっては部下の退職はマイナスポイントになるなど、退職は避けたい事案のはずです。

人間関係が原因で退職を希望する場合には、あまり適した方法ではないかもしれませんが、改善案が出てくる可能性もあります。

また、有給休暇を取得して休養をとってみるのも良いでしょう。気持ちがリフレッシュ出来て新たな気持ちで仕事に向き合えるようになるかもしれませんし、辞める決断をする前に権利として活用しても良いと思います。

仮に部署が変われば退職をしないでも良いと考えている場合には、部署移動の道を探ることも一つの方法です。自身の強みを再確認し、最適な部署がないか相談をしてみることで、解決策があるかもしれません。

これらの方法を試しても状況が改善されない場合には、転職も視野に入れた動きをしてみることも必要でしょう。

辞めれば心は晴れるのか?

仕事が原因で心身の不調に陥っている場合は、退職をすることも選択肢の一つです。すぐに新たな仕事を探して働き始める気持ちがあれば良いですが、前職だけでなく仕事自体に疲れたと感じているケースもあるでしょう。

辞めたかった前職を辞めたことで、心が晴れて次に向かっていけるほど単純な問題ではない場合には、少し休養の時間が必要です。しかし、休養の期間にもお金はかかるものです。

実家に戻るという方法もありますが、本当に無職の状態から抜け出せなくなってしまうかもしれません。

次が決まっていないのに退職を検討している人はこちらをご覧ください。

休養期間にはリゾートバイトがおすすめ

正社員として働くことに疲れてしまった方には、リゾートバイトがおすすめです。リゾート地に住み込みで働くリゾートバイトは、環境的にも気持ちのリフレッシュには最適です。

慣れ親しんだ土地や人間関係から離れて、リゾート地で過ごす日々は何か違った刺激を得られるでしょう。寮費・水光熱費・食費が無料の求人が多くあり、貯金を貯めながら休養をすることができます。

仕事内容は、ホテルなどの宿泊施設でのお仕事が基本となっており、未経験からでも働けるものばかりです。

リゾートバイトとは

20代の転職を成功させるポイント

20代というと転職先は豊富にあるように感じますが、自身の強みやスキルに合った仕事を見つける必要があります。ここでは、3つのケースをご紹介しますので、ご自身に照らし合わせて転職活動のイメージを作ってもらえればと思います。

一般企業から別業界への転職

別業界への転職は、自分のスキルや経験が通用するか不安になるかもしれませんが、業界は違えど、ビジネスの基本は共通しているものです。

例えば、営業職からマーケティング職への転職では、顧客目線の発想力が強みになります。事務職から人事職への転職では、業務効率化の経験が組織改革に活きるでしょう。エンジニアからコンサルタントへの転職では、論理的思考力が問題解決に役立つはずです。

IT業界からヘルスケア業界への転職など、注目の成長産業を狙うのも一つの手です。自分の専門性を別の領域に応用し、新たな価値を生み出す発想が転職成功のカギを握ります。

大手企業から中小企業への転職

大手企業から中小企業への転職では、規模の違いによる役割の変化に注意が必要です。大手企業では専門性を発揮する一方、中小企業ではゼネラリストとしての活躍が求められることが多いのです。

また、中小企業では、スピード感を持って自ら課題を見つけ解決することが重要であり、社内リソースが限られる分、外部との協力関係を築く力も問われます。

営業や企画、マーケティングなど、幅広い業務に携われる職種を選ぶのが良いでしょう。自分の強みを活かしつつ、中小企業の特性に合わせて働き方をアジャストすることが成功のポイントです。

幼稚園教諭から一般企業への転職

先生など専門職から、一般企業への転職は大きな転換となるでしょう。これまでのスキルが全く活かせない可能性もあり、必要としてくれる職種は何かに見極めも難しいのではないでしょうか。

幼稚園教諭から一般企業への転職を考える際は、これまでの経験をどう活かせるかがポイントになります。例えば、子どもとのコミュニケーションで培った能力は、接客業や営業職で顧客対応や社内調整に役立つでしょう。

また、行事の企画運営経験は、イベント会社やプロモーション関連の仕事で、プロジェクトマネジメントスキルとして評価されるかもしれません。保護者対応で磨いた調整力は、総務や人事など、ステークホルダーマネジメントが求められる仕事で活きてくるはずです。

自分の経験を棚卸しし、企業が求めるスキルにマッチングさせることが転職成功のカギとなります。

まとめ

20代で仕事を辞めたいと感じるのは、決して珍しいことではありません。大切なのは、自分の状況を冷静に分析し、適切な対処法を見つけることです。

まずは、上司や人事部門に相談したり、休暇を取得してリフレッシュしたりするなど、仕事を辞める前に試すべき対処法があります。それでも状況が改善されない場合は、メンタルヘルスを優先したり、キャリアアップのために転職を考えたりすることも必要でしょう。

転職を決意したら、自己分析と市場価値の把握、転職理由と目的の明確化、計画的な求職活動、転職エージェントの活用など、しっかりと準備をすることが大切です。

転職後は、新しい環境への適応力を高め、自己研鑽と能力開発を継続し、人脈形成とコミュニケーション能力の向上を図りながら、長期的なキャリアビジョンを持って仕事に取り組みましょう。

20代のうちは、自分に合った働き方を模索する時期でもあります。仕事で悩むことは誰にでもありますが、前向きな姿勢でチャレンジを続けることが、キャリア形成の鍵となるでしょう。

この記事書いた人

株式会社グッドマンサービス

山口 翔平