沖縄移住に失敗する主な理由
仕事と収入の問題
沖縄の雇用状況は、全国平均と比べて厳しい面があります。沖縄県が公表している労働力調査(2024年4月)によると、沖縄県の完全失業率は3.9%で、全国平均の2.6%を大きく上回っています。
特に、若年層の失業率が高く、15~29歳では7.2%と、全国平均の4.5%と比較するとその差は小さくありません。
また、dodaが発表している「平均年収ランキング」(2021)見ると、沖縄県の平均年収は336万円で全国最下位という結果になっています。
上位は東京や神奈川など関東圏が占めており、地方との収入格差が浮き彫りになった結果とも言えるかもしれません。
産業構造の特性上、観光業や農業などのサービス業が中心で、高収入を望める職種が限られているのが現状で、移住者にとって、仕事の確保と収入の安定は大きな課題となります。職種や経験によっては、思うような仕事に就けない可能性もあるでしょう。
生活コストの高さ
沖縄県は、物価水準が高いことでも知られています。沖縄県内で作られているもの以外の商品は、沖縄までの輸送費がかかってしまうため、物価が高くなると言われています。
沖縄県労連が2020年に実施した調査では、那覇市で25歳男性が一人暮らしをするには、1ヶ月で24万6316円、女性では24万9272円が必要で、東京都北区と同等の生活費がかかることがわかりました。
前述した平均年収ランキングでトップの東京と最下位の沖縄の生活費が同等では、収入に対しての生活コストは高いと言わざるを得ません。
生活費が高くなってしまう大きなポイントとしては、物価なども安いわけではない中で、車がないと生活に支障が出るエリアが多く、交通費が東京よりも多くかかってしまう点が挙げられています。
自然環境の厳しさ
沖縄は、美しい自然に恵まれている一方で、厳しい自然環境にも直面します。気象庁の「過去の気象データ検索」によると、沖縄県は年平均気温が23.4℃と高く、湿度も高い状態が続きます。
また、台風の常襲地帯でもあり、沖縄気象台の「沖縄県の台風統計」では、年平均で7.4個の台風が沖縄県に接近しています。高温多湿の環境は、カビや虫の発生を招きやすく、住環境の維持に注意が必要です。
台風対策として、強風や浸水から家屋を守るための準備が求められます。また、亜熱帯特有の生態系は、移住者にとって驚きの連続かもしれません。
ヤモリやゴキブリなどの虫との遭遇は日常茶飯事です。こうした環境に適応するためには、心理的な準備も必要でしょう。
生活インフラの不便さ
沖縄県は、島が点在しており、生活インフラの整備が十分とは言えない地域もあります。沖縄県の「沖縄21世紀ビジョン基本計画」(2017年)では、公共交通機関の利便性向上や、医療・福祉サービスの充実が課題として挙げられています。
特に、公共交通機関は、本島中南部を除くと利便性が低く、マイカーに頼らざるを得ない状況です。
沖縄県の「自動車保有車両数」(2021年)は、人口1,000人当たり679台と、全国平均の591台を上回っています。移住者にとって、車の購入や維持費用は大きな負担となります。
医療面でも、離島や北部地域では医療機関が少なく、専門医の不足が指摘されています。沖縄県医師会の「沖縄県の医療施設・医療従事者の現況」(2020年)では、人口10万人当たりの医師数が全国平均を下回る市町村が多数あります。
移住先の医療環境を事前に確認し、健康管理に注意を払う必要があるでしょう。

移住失敗を防ぐための対策
事前の情報収集と現地調査の徹底
移住先の雇用状況や求人情報を事前に確認し、自分のスキルや経験に合った仕事の可能性を探ることが大切です。ハローワークや求人サイトを活用し、現地の企業に直接問い合わせるのも一つの方法です。
また、物価水準や生活コストについても、現地の情報を収集し、シミュレーションを行いましょう。家賃相場や食費、交通費など、具体的な数字を把握することで、より現実的な移住プランを立てることができます。
仕事と収入源の確保
移住前に、仕事の選択肢を複数用意しておくことが重要です。本業だけでなく、副業や起業の可能性も検討しましょう。
沖縄では、観光業や農業、ITなどの分野で、移住者向けの起業支援制度もあります。また、リモートワークの活用も視野に入れると良いでしょう。
沖縄県では、高速インターネット環境の整備が進んでおり、テレワークに適した環境が整いつつあります。
生活コストの見直しと節約
住宅選びは、生活コストを大きく左右します。家賃負担を軽減するために、シェアハウスや公営住宅の活用も検討しましょう。沖縄県には、移住者向けの家賃補助制度もあります。
食費や交通費など、日常的な支出の見直しも大切です。地元の食材を活用した自炊や、公共交通機関の利用など、工夫次第で節約できる部分は多いはずです。
自然環境への対策と心構え
台風シーズンには、家屋の点検や備蓄品の準備など、事前の対策が欠かせません。また、日頃から節電や節水を心がけ、環境に配慮したライフスタイルを心がけましょう。
虫との共生も、沖縄暮らしの一部です。心理的な抵抗感を和らげるために、虫の生態について学ぶことも大切です。
生活インフラの事前確認と対策
移住先の交通手段や医療機関へのアクセスを事前に確認し、必要に応じて車の購入や健康保険の見直しを検討しましょう。
また、行政サービスや教育環境についても、移住前に情報収集を行うことが重要です。子育て世帯であれば、学校や保育園の状況を確認し、必要な手続きを進めておくと良いでしょう。
移住支援制度の活用
国や自治体では、移住者を支援するための様々な制度を用意しています。総務省の「地域おこし協力隊」は、都市部から過疎地域等に移住し、地域協力活動を行いながら、その地域への定住・定着を図る取り組みです。
隊員には、活動費や住居費の支援があり、任期終了後の起業や就業に向けたサポートも行われています。
沖縄県でも、移住者向けの支援制度が充実しています。「沖縄県移住受入協議会」では、移住相談や体験ツアーの開催、空き家バンクの運営など、移住希望者をサポートしています。
また、市町村によっては、移住者向けの家賃補助や就業支援、起業支援などの制度を設けているところもあります。

失敗しない移住をしたいならプチ移住を事前にしよう!
ここまで、移住が失敗してしまうケースや、その要因について解説してきました。大きくは、仕事や生活費の問題など経済的な面、自然災害や利便性など住み心地の面が課題となっているのではないでしょうか。
沖縄に本気で移住をしたい人や、実際に決断した人は、その課題はわかっていながらも魅力の方が優っていたのかもしれません。
しかし、結局失敗だったとなってしまっては本末転倒です。そうならないためには、まず住んでみることが大切ではないでしょうか。
簡単に住んでみることはできないと感じる人が多いかもしれませんが、リゾートバイトを活用することで実現が可能です。
移住をする際に、現在の仕事を継続する方は難しいかもしれませんが、新たに沖縄で仕事を探す人には最良の選択とも言えるかもしれません。
リゾートバイトとは、リゾート地に一定期間住み込みで働くことを指し、沖縄でのお仕事は年間を通して豊富にあります。
基本的に、寮が完備されており、1ヶ月〜3ヶ月程度の契約で働くことが可能です。寮費、水光熱費無料、食事も最低限の費用でまかないが提供されることが多い業界となっています。
移住を検討している地域に、まずリゾートバイトで住み込みながら住み心地を確認し、仕事や住居もリゾートバイトの休日に探してしまうこともできるでしょう。
移住は大きな決断になると思うので、失敗をしたくない人はまず住んでみることをお勧めします。