北海道移住、やめとけ?本当のところはどうなのか

移住

「北海道移住 やめとけ」というフレーズを耳にしたことはありませんか?確かに、北海道への移住には慎重に検討すべき点がいくつかあります。しかし同時に、多くの魅力的な側面も持ち合わせています。この記事では、北海道移住について「やめとけ」と言われる理由と、実際の移住者が感じるメリットの両面を詳しく解説します。

北海道移住が「やめとけ」と言われる理由

厳しい冬の気候

北海道といえば、冬の寒さを思い浮かべる人が多くいるのではないでしょうか。札幌市の1月の平均気温は-3.6℃で、最低気温が-10℃を下回ることも珍しくありません。

積雪も多く、2022年冬季の札幌市の最深積雪は131cmに達しました。この厳しい寒さと雪は、日常生活に大きな影響を与えます。積雪も多く、2022年冬季の札幌市の最深積雪は131cmに達しました。

ニュースで見聞きしたことがある人がほとんどかと思いますが、実際に住むとなると大きなハードルになるかも知れません。

特に、温暖な地域から移住を検討している場合は、想像を超える厳しさが待っているかもしれないので、事前に対策を考えておいた方が良いでしょう。

高額な暖房費

厳しい寒さは、経済面にも影響を及ぼします。寒さ対策として、暖房は欠かすことができず、冬季の暖房費は本州と比べると大幅に高くなるでしょう。

総務省統計局の家計調査によると、2021年の1月から3月における光熱費の支出額は以下のようになっています

札幌市: 平均 31,282円/月

東京都区部: 平均 28,008円/月

この差は約3,274円で、札幌市の方が約11.7%高くなっています。ただし、これは北海道に住み慣れた人たちの数値であり、寒さに慣れていない移住したての人の場合はさらに高額になることは想像に難くありません。

除雪の負担

積雪の多い地域では、除雪作業が日常的な仕事となります。自宅前の歩道や駐車場の除雪は住民の責任で、体力的にも時間的にも大きな負担となるでしょう。

特に高齢者にとっては深刻な問題となる可能性があり、北海道への移住をやめとけと言われる要因になると言わざるを得ません。

若い人にとっても、決して簡単な問題ではないかも知れないので、移住を検討している地域の毎年の除雪作業がどのようなものかを事前に調べておくと良いでしょう。

就職機会の限定

札幌などの大都市を除いて、就職の機会が限られている地域が多いのが現状です。2023年の有効求人倍率を見ると、北海道全体で1.27倍と、全国平均の1.41倍を下回っています。

特に専門性の高い職種や若者向けの仕事が少ない傾向にあり、仕事付きでの移住でない場合には課題になるかもしれません。

若い世代での移住には、仕事を見つけることは必須になってくるので、重要な問題と言えます。

北海道移住の仕事情報はこちら

交通の不便さ

北海道は広大な土地を持つ一方で、公共交通機関の整備が十分でない地域も多くあります。特に、札幌や旭川などの主要都市を除いては、自家用車がなければ日常生活に支障をきたす可能性が高いです。

雄大な自然環境に魅力を感じている人であれば、大都市ではない地域への移住を検討している可能性が高く、交通が十分に整備されていないかもしれません。

現在の仕事や日常生活、将来の生活設計に支障がないか、今一度よく考えてみると良いでしょう。

北海道移住がやめとけと言われる理由
冬の寒さに慣れない地域から移住を検討している人は、事前に調べておくと良いでしょう。

北海道移住はそれでもおすすめ!?

一方で、北海道への移住には多くの魅力的な側面があります。ここまで紹介してきたデメリットと言えるような部分よりも、魅力が勝っていると感じる人が多いということかも知れません。ここでは、北海道移住の魅力について解説していきます。

北海道移住の魅力

①豊かな自然環境

北海道は広大な自然に恵まれており、四季折々の美しい景色を楽しむことができます。国立公園や世界自然遺産に登録されている知床など、手つかずの自然が多く残されています。

②新鮮で美味しい食材

北海道は「食の王国」とも呼ばれ、新鮮な海産物、高品質な農産物、そして独自の食文化で知られています。札幌ラーメンやジンギスカン、スープカレーなどの郷土料理も魅力的です。

③夏の過ごしやすさ

北海道の夏は本州に比べて涼しく、湿度も低いため過ごしやすいです。2022年の札幌市の8月の平均気温は22.3℃で、東京の28.0℃と比べるとかなり快適です。

④広々とした生活空間

北海道は日本の総面積の約22%を占める広大な土地を持ちながら、人口密度は全国で最も低い地域です。そのため、比較的安価で広い住居を確保できる可能性が高いです。

⑤ウインタースポーツの楽しみ

スキーやスノーボードなどのウインタースポーツを身近に楽しめるのも北海道の魅力です。ニセコや富良野など、世界的に有名なスキーリゾートもあります。

北海道移住の魅力を知るならまずはプチ移住してみませんか!?

北海道移住のメリット・デメリットをご紹介してきましたが、まずプチ移住という形で実際に住んでみるのはいかがでしょうか。

リゾートバイトを活用すれば、一定期間だけ住み込みで働きながら住んでみることが可能です。一般的に1ヶ月〜3ヶ月程度の契約が多く、年間を通して北海道の求人は数多く出ています。

リゾートバイトは、寮費、水光熱費無料、食事も最低限の費用で提供してくれる施設が多く、支出が限りなく抑えられることが特徴で、北海道移住に向けての費用を貯めるにも最適です。

北海道のリゾートバイト

まとめ

北海道移住がやめとけと言われる理由は、「冬の厳しい寒さ」「高額な暖房費」「除雪の負担」「就業機会が限定的」「交通の不便さ」などでした。

しかし、デメリットも全員に該当するわけではありません。寒さに強い人やお金に余裕がある人、テレワーク可能な仕事に就いていて転職の必要がない人など、そもそもデメリットとして挙げた項目が気にならない人もいるでしょう。

また、北海道移住をするメリットも忘れてはいけません。「豊かな自然環境」「新鮮で美味しい食材」「夏の過ごしやすさ」「広々とした生活空間」「ウインタースポーツの楽しみ」など、デメリットを凌駕すると感じる人もいるかもしれません。

メリット・デメリットを比較しても、移住をするべきかやめておくべきかお悩みの人は、リゾートバイトを活用したプチ移住をおすすめします。

「百聞は一見にしかず」という諺もあるように、実際に目で見て肌で感じて確かめてみると、自ずと答えは出るのではないでしょうか。

この記事書いた人

株式会社グッドマンサービス

山口 翔平