四国移住で後悔するポイント
本州との分断感
橋やフェリーを使わなければ本州に行けないという物理的な分断感は、想像以上に精神的な負担となります。しまなみ海道などの通行料も高額で、本州への往来には予想以上の費用がかかります。家族や友人に会いに行くのも気軽にはできず、特に緊急時の対応に不安を感じる人も多いようです。
独特の気候への適応
四国特有の気候が大きな課題となります。特に東予地方では「やまじ風」と呼ばれる強風が吹き、まるで台風のような風の強さに驚かされます。車のドアの開閉も危険を感じるほどで、慣れるまでに時間がかかります。
地域社会との軋轢
四国の山間部では、特に強い地域コミュニティの結びつきがあり、「よそ者」として見られ続けることも。地域の代表的な団体との関係が悪化すると、様々な活動が制限されたり、精神的なストレスから体調を崩したりするケースも報告されています。
交通事情の特殊性
四国には新幹線が通っておらず、主要駅や空港へのアクセスも不便です。また、香川県などでは交通事故が多く、特に高齢者を中心に運転が荒い傾向があるなど、独特の交通文化への適応が必要です。
四国の人気移住先と後悔のポイント
愛媛県松山市
四国最大の50万人都市として、都市機能と自然が調和した生活環境が魅力です。松山城を中心としたコンパクトシティで、商業施設や医療機関が充実しています。路面電車が市内を走り、公共交通機関も比較的整備されているため、車がなくても生活がしやすい環境です。
しかし、移住者からは予想外の課題も報告されています。田舎暮らしを期待して移住したものの、予想以上に都会的な生活環境に幻滅を感じるケースが少なくありません。
また、市街地の家賃相場は四国の他地域と比べて20-30%ほど高く、特に駅周辺のマンションは都市部に近い家賃設定となっています。観光地としての側面も強く、道後温泉エリアを中心に休日は観光客で混雑し、地元住民の日常生活に支障が出ることもあります。
愛媛県今治市
2024年版「住みたい田舎ベストランキング」で4部門1位を獲得した注目の移住先です。しまなみ海道による本州へのアクセスの良さが特徴で、子育て支援も充実しています。
特に、出産・子育て支援金制度や医療費助成など、子育て世代への支援策が手厚いことで知られています。一方で、移住後に直面する課題も見られます。しまなみ海道の通行料は往復で約5,000円かかり、本州への往来が想像以上に経済的負担となります。
また、瀬戸内海特有の気候により、夏場は気温が35度を超える日が続き、湿度も高いため、体調管理に苦労する移住者も。さらに、造船業やタオル産業など特定の産業が中心のため、専門職の求人が限られており、キャリアを活かした就職が難しいケースも報告されています。
香川県高松市
温暖な気候と充実した都市機能が特徴の高松市は、特に子育て世代に人気があります。公園や子ども向け施設が多く、子育て支援センターも各地区に設置されています。
また、瀬戸内海に面した温暖な気候と、うどん県として知られる食文化も魅力の一つです。しかし、地域特有の課題も存在します。特に交通面での問題が顕著で、車の運転マナーの悪さは移住者の多くが指摘する点です。
県内の交通事故発生率は全国でも上位に入り、特に高齢ドライバーによる事故が多い傾向にあります。また、夏場は猛暑と乾燥が厳しく、7-8月は日中の外出が困難になるほど。エアコンの使用頻度が高くなり、電気代の高騰に悩む声も聞かれます。
高知県四万十市
清流「四万十川」で知られる自然豊かな地域で、スローライフを求める移住者に人気があります。特に地域おこし協力隊の活動が盛んで、女性の移住者が多いのが特徴で、地域の移住支援センターによるきめ細かなサポートも充実しています。
ただし、生活面での課題も少なくありません。公共交通機関が極めて限られており、最寄りのスーパーまでも車が必須となります。
また、総合病院や専門医療機関が少なく、重い病気や怪我の際は高知市まで通院が必要になることも。さらに、台風や豪雨の影響を受けやすく、特に梅雨時期は道路の冠水や土砂災害の危険性も高まります。
徳島県鳴門市
四国の玄関口として、明石海峡大橋を通じた本州へのアクセスの良さが特徴です。「半農半X」という新しいライフスタイルを推進しており、農業と他の仕事を組み合わせた新しい働き方を実現できる環境が整っています。
「半農半X」とは、「持続可能な農ある小さな暮らしをしつつ、天の才（個性や能力、特技など）を社会のために活かす生き方、暮らし方」のことです。
また、鳴門の渦潮や大塚国際美術館など、観光資源も豊富です。しかし、実際の生活では予想外の課題に直面することも。海に近い地域では強い潮風により家屋の劣化が早く、メンテナンス費用の負担が予想以上にかかります。
観光地としての側面も強く、休日は鳴門公園周辺を中心に深刻な渋滞が発生。また、地域の主要産業が限られているため、特に専門職の就職口が少なく、収入面での不安を抱える移住者も少なくありません。
それでも魅力的な四国への移住
四国への移住には様々な課題がありますが、その魅力は決して小さくありません。むしろ、都会では得られない豊かな暮らしを実現できる可能性を秘めています。
豊かな自然環境
四国は日本の基準からすると非常に人口密度が低く、手つかずの自然が色濃く残っています。高知県の四万十川や吉野川、愛媛県の石鎚山系、香川県の小豆島など、四季折々の表情を見せる自然に囲まれて暮らすことができます。
また、海と山の両方を身近に感じられるのも四国の特徴です。週末には気軽に海水浴や山登りを楽しむことができ、子どもたちの自然教育の場としても最適です。特に、しまなみ海道周辺では、サイクリングやマリンスポーツなど、アクティブな自然との関わり方も可能です。
落ち着いた生活リズム
東京や大阪のような慌ただしさから解放され、自分のペースで生活を送ることができます。通勤時間が短く、余暇時間を十分に確保できることも大きな魅力です。特に松山市や高松市などの中規模都市では、都市機能と自然が調和した環境で、より伝統的な日本の生活様式を楽しむことができます。
地域の人々との交流も、せかせかしたものではなく、ゆっくりと時間をかけて深めていくことができます。お茶会や地域の集まりなど、コミュニティの中で穏やかな時間を過ごせることも、四国ならではの魅力です。
経済的なメリット
家賃や生活費が大都市と比べて大幅に安く、同じような広さの部屋でも東京の半額程度で住むことができます。例えば、高松市や松山市の郊外では、庭付き一戸建てでも月額6-8万円程度で借りることができます。
また、自然が豊かなため、家庭菜園や釣りなど、自給自足的な生活も可能です。地域によっては空き家バンク制度や移住支援制度が充実しており、初期費用を抑えて移住することもできます。さらに、道の駅や直売所で新鮮な野菜や魚を安価で購入できるなど、食費の節約にもつながります。
豊かな文化体験
四国八十八箇所のお遍路や、阿波踊り、よさこい祭りなど、四国ならではの文化体験が豊富です。特に和紙作りや藍染め、伊予絣など、千年以上の歴史を持つ伝統工芸に触れる機会も多く、新しい趣味や生きがいを見つけることができます。
各地で開催される祭りや伝統行事は、地域コミュニティとの交流の場としても機能します。また、うどんやカツオのたたき、鯛めしなど、四国各県の郷土料理を日常的に楽しめることも大きな魅力です。
さらに、大塚国際美術館や瀬戸内国際芸術祭など、現代アートに触れる機会も充実しています。このように、四国での暮らしには、都会では得られない独自の魅力があります。
四国移住で後悔しない！リゾートバイトでプレ移住
ここまでご紹介してきたように、四国への移住にはデメリットもあるでしょう。しかし、多くの人が四国への移住に興味を持っていることや、ご自身に合った環境に移住をする事ができればメリットも少なくありません。
そこでご提案したいのが、リゾートバイトを活用したプレ移住です。通常、本格的な移住の前に現地で暮らす経験は、下見で１週間程度を数回などではないでしょうか。
これでも、普段の生活の合間に時間を作ったり、費用的な面を考慮しても頑張っている方だと思いますが、その土地の本当の住み心地などはわからないと思います。
リゾートバイトなら、現地に住み込みで働く事ができるので、しっかりと住民として過ごす体験をすることが可能です。1ヶ月〜3ヶ月程度の契約で働き始めることが一般的で、希望があれば契約を延長することもできます。
もし、この期間中に合わないと感じたら、次の候補地に住み込みで働くことも容易です。また、寮費や水光熱費が無料で、食事も最低限の費用で提供される求人がほとんどなので、支出が限りなく少ない点もメリットです。
月20万円ほど稼げる事が一般的となっており、そのほとんどが手元に残ることから、移住に向けた資金を貯めるためにも最適な方法と言えます。
四国移住で後悔をしたくないという方は、ぜひリゾートバイトを活用したプレ移住をご検討ください。
