中抜けとは、勤務時間中に一時的に職場を離れ、私用や別の用事を済ませてから職場に戻ることを指します。通常の休憩時間とは異なり、業務時間中に発生する中断のことを言います。例えば、午前中に2時間ほど病院に行き、その後職場に戻るといったケースが中抜けに該当します。

リゾートバイトにおける中抜けシフトは、通常の仕事で使われる意味と少し異なります。リゾートバイトでは、「通し勤務」と「中抜け勤務」という勤務形態があり、中抜けという言葉の意味は「中抜け勤務」を連想されるでしょう。

中抜け勤務とは、1日の中で混雑時のみシフトが入っている勤務形態のことを指し、通し勤務は長時間続けてシフトに入ることを指します。

例えば、朝の混雑時に4時間働いて、夜の混雑時に4時間というシフトの場合、間の時間は自由ですが給料に反映はされません。

そのため、拘束時間は長いのに対して稼ぎづらい傾向にあり、通し勤務の方が人気が高いと言われています。

中抜けの意味を休憩と混同してしまうことには注意が必要です。中抜けは、私用や業務外の用事が目的となり、原則無給となります。前述した通り、リゾートバイトの中抜け勤務も然りです。

対して、休憩はスタッフの疲労回復が目的となっており、労働基準補法で定められた時間内で行われ、通常であれば賃金が支払われます。

中抜けは、休憩と違って毎回発生するものではなく、何かしらの理由があってのことだと思います。一般的によく見られる理由を下記にまとめてみました。

中抜けする主な理由
・医療機関の受診
・銀行や行政手続き
・子供の学校行事への参加
・冠婚葬祭への出席
・災害や緊急事態への対応

リゾートバイト中にも、急な体調不良など中抜けを使用することがあるかもしれません。リゾート地で住み込みで働くという特殊な状況のため、上記以外の思わぬ理由で中抜けの必要が出ることも考えられます。

中抜けの理由はさまざまですが、なんでも良いというわけではありません。例えば、「急な体調不良による病院受診」や「子どもの緊急なお迎え」、「重要な行政手続きの締切」などは、適切な理由と言えます。

反対に、「友人とのランチ」や「ショッピング」「定期的に行える私用」などは、不適切な理由と言えるでしょう。

常識の範囲内で考えれば間違えることは少ないと思いますが、遊びのための中抜けは当然不適切となり、緊急性がないものも休日等に行うべきという判断です。

中抜けをする適切な理由であったとしても、職場環境や上司や同僚との関係性などによっては伝え方が重要になります。

仕事時間中に一時的に職場を抜けることになるので、残るスタッフに出来るだけ迷惑がかからないように配慮をした伝え方を心がけると良いでしょう。

例えば、職場に戻る時間を伝えていくなど、可能な限り事前に報告をすることや、当たり前かもしれませんが、丁寧な言葉遣いを心がけることなどが考えられます。

職場によっては、中抜けに関してルールを設けていることがあります。そういった場合には、ルールをしっかりと遵守するようにしましょう。

一般的な中抜けのルール
・事前申請と上司の承認が必要
・中抜けの理由と時間を明確に報告する
・頻繁な中抜けは避ける
・業務に支障をきたさないよう配慮する
・中抜け時間分の給与は控除される場合がある

中抜けをする際は、業務の引き継ぎを適切に行なっていくことも大切です。適切な理由だったとしても、結果的に業務に大幅な支障が出てしまうことは望ましいことではありません。

事前の準備として、同僚に進行中の作業状況を共有していくことや、緊急連絡先を伝えていくことはもちろん、戻り次第対応する事項のリストアップや、必要に応じて代理で対応してもらう事項を依頼しておくなどまで出来ていると良いでしょう。

中抜けは、仕事の時間中でもやむを得ない場合にのみ許可されるものです。職場が大きければ、スタッフ全員に「なぜ職場を抜けるのか」が伝わらない可能性もあります。

仮に適切な理由での中抜けだったとしても、誰にどのようなことを感じられるのかは分かりません。こういった時に重要なことは、日頃からのコミュニケーションです。

上司や同僚とのコミュニケーションを大切にしていれば、困った時に助けてくれる人が多くなります。その上で、会社のルールをしっかりと守ることが重要ではないでしょうか。

特にリゾートバイトでは、新たな環境で一から人間関係を構築していく必要があります。短期間で多くの人と信頼関係を結ぶに至るまでは難しいかもしれませんが、信頼を積み重ねていく行動を心がけましょう。

必要な時に気兼ねなく使えるように、中抜けの濫用は避け必要最低限の利用にしておくことも大切です。