沖縄は実は全国で最も快晴日数が少ない県です。特に12月から2月にかけては、曇りや雨の日が続き、強風も伴います。
SNSやメディアで見る青い空と眩しい太陽のイメージとは大きく異なり、長期の悪天候に精神的な負担を感じる人も少なくありません。
また、5月から始まる梅雨は本土以上に長く、スコールのような激しい雨が続きます。この時期は湿度が90%を超えることも珍しくなく、日常生活に大きな支障をきたすことがあるでしょう。
夏場でも80%、冬場でも60%以上という湿度により、衣類や家具、電化製品にカビが発生しやすく、高価な持ち物も短期間で傷んでしまうことがあります。
この対策として除湿機やエアコンの常時稼働が必要となり、電気代は本土の1.5倍から2倍になることも珍しくありません。特に4月から10月までは空調設備が欠かせず、光熱費の高騰は家計を圧迫する大きな要因となっています。
沖縄は住むところではない?その理由とプチ移住の方法
美しい海と温暖な気候、のんびりとした雰囲気に魅力を感じて、沖縄への移住を考える人が増えています。しかし、実際に住んでみると想像以上に厳しい現実に直面することも少なくありません。今回は、沖縄が住むところではないと言われる理由と、短期間住み込みで働きながら現地の雰囲気を感じる事ができるプチ移住の方法についてご紹介します。
目次
沖縄が住むべきところではない理由①〜気候と自然環境の厳しさ〜
台風と災害リスク
沖縄は年間平均7~8個の台風が接近または通過する地域です。台風シーズンは6月から10月まで続き、この期間は度々警報が発令され、日常生活に大きな影響が出ます。
その影響で停電や断水が発生することも多く、数日間のライフラインの途絶を想定した備えが必要です。特に集合住宅の高層階では、断水時の生活が極めて困難になります。
沖縄が住むべきところではない理由②〜文化的な壁と地域社会〜
沖縄には独特の県民意識が存在し、県外からの移住者は「ナイチャー(内地の人)」と呼ばれます。
この呼び方に悪意はなくとも、長年住んでいても完全には地域に溶け込めないという感覚を持つ人は少なくありません。
外見や言葉遣い、生活習慣の違いから、無意識のうちに区別されることも多く、特に保守的な地域では地域コミュニティへの参加に苦労する場合があります。30年以上住んでいても「ナイチャー」と呼ばれ続けるという経験者の声もあります。
また、沖縄特有の「ウチナータイム」と呼ばれる緩やかな時間感覚は、仕事や約束事において本土出身者との価値観の違いを生むことがあります。
時間にシビアな方や、効率を重視する方にとっては、このペースの違いがストレスとなることも少なくありません。
沖縄が住むべきところではない理由③〜生活インフラの課題〜
教育環境の課題
大学進学率が全国と比べて低く、親の低所得による教育費の負担が大きな要因となっています。県内の大学は数が限られており、多くの学生は県外進学を余儀なくされますが、経済的な理由から進学を断念するケースも少なくありません。
雇用環境の厳しさ
沖縄県の有効求人倍率は1.07倍(2024年6月時点)と、一見求人数は求職者数を上回っているように見えます。しかし、正社員の有効求人倍率は0.71倍と低く、安定した雇用を得ることが困難な状況です。また、月間有効求人数は前年同月比で6.7%減少しており、雇用環境は厳しさを増しています。
交通事情の問題
沖縄本島の主要道路では慢性的な渋滞が発生しています。特に那覇市から北部への国道58号線は、観光シーズンになると極端に混雑します。通勤時間帯は特に深刻で、10キロの距離に1時間以上かかることも珍しくありません。
また、沖縄には鉄道網がなく、主な公共交通機関はバスに限られます。しかし、バスの本数は少なく、時刻表通りに運行されないことも多いため、車がないと日常生活に支障をきたします。タクシーは比較的高額で、日常的な利用は経済的な負担となります。
医療環境の課題
離島地域では医療機関が極めて少なく、専門医の診察を受けるには本島まで移動する必要があります。救急医療体制も十分とは言えず、重症患者の搬送に時間がかかるケースも少なくありません。
また、亜熱帯気候特有の感染症リスクも考慮が必要です。デング熱やジカウイルスなど、本土では稀な感染症への注意が必要で、特に小さな子どもがいる家庭では不安要素となります。
沖縄が住むべきところではない理由④〜生活費の高騰〜
家賃に関しては、那覇市を中心に比較的高額な水準となっています。2024年の調査によると、沖縄の1部屋あたりの家賃相場は47,346円で、全国18番目の高さです。
特に那覇市周辺は家賃が高く、平均収入の低さを考慮すると、実質的な家賃負担は非常に重いものとなっています。
また、離島という地理的特性から、本土からの輸送コストが上乗せされ、生鮮食品を中心に物価が高くなります。野菜や果物は本土の1.5倍程度の価格となることも珍しくありません。
さらに、高温多湿の気候により食品の保存期間が短く、こまめな買い物が必要となるため、結果的に食費が増大する傾向にあります。
それでも沖縄に住みたい人は、プチ移住から始めてみよう!
このように、沖縄は住む人にとって厳しい条件がいくつか存在していますが、それ以上に魅力的だと感じる人も少なくありません。
温暖な気候、手付かずの大自然など、他では得られない独自の魅力があり、多くの人の心を掴んでいます。
そんな狭間でお悩みの方は、まずリゾートバイトを活用したプチ移住をする事がおすすめです。リゾートバイトとは、リゾート地に一定期間住み込みで働くことを指しており、沖縄はリゾートバイトの人気エリアとなっています。
通常1ヶ月〜3ヶ月程度の契約で働き始めるので、旅行に行っただけではわからない住んで初めてわかるメリット・デメリットを体感する事ができるでしょう。
季節を問わず多くの求人が出ているので、気になる方はぜひご検討ください。
まとめ:移住を考える前に
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沖縄への移住を検討する際は、以下の点を特に慎重に考える必要があります。
• 安定した収入源の確保
• 気候への適応能力
• 交通手段の確保
• 医療環境の確認
• 教育環境の検討
• 災害への備え
短期の観光で感じる沖縄の魅力と、実際に生活する上での課題は大きく異なります。移住を決断する前に、できれば長期滞在などで実際の生活を体験することをお勧めします。
また、移住後も本土との繋がりを維持することは重要です。特に仕事や教育の面で、将来的な選択肢を確保しておくことで、より柔軟な生活設計が可能となります。
このように、沖縄での生活には多くの課題がありますが、それらを十分に理解した上で、自身の生活スタイルや価値観に合わせた判断をすることが重要です。
この記事書いた人
株式会社グッドマンサービス
マーケティング課 山口